日比谷公園の再生整備計画(バリアフリー日比谷公園プロジェクト)については,都民との意見交換の場として「オープンハウス」と呼ばれる場が設けられています。
当該オープンハウスでのアンケート結果はまとめられ,公表されています。
しかし,当該オープンハウスで意見が出たからと言って,それがどのように再生整備計画に影響するのか明確ではありません。
単に都民の意見やアンケートを受付け,まとめて公表しているだけに見えます。
実際,日比谷公園テニスコート存続に関しては,ネット上では3万人を超える署名が集まっていますが,現在の再生整備計画は4面残しで他競技共用となっています。
現在5面合計で1日25利用枠ありますが,再生整備後は一体何枠になってしまうのでしょうか。
2025年1月のエリアごとの段階的な整備スケジュールによれば,2027年あたりからテニスコートは再生整備されるようです。
このページでは,オープンハウスを含む,テニスコート存続に関する意見をまとめてみました。

「都立日比谷公園再生整備計画(中間のまとめ)」に対する都民意見及び対応方針 (「都立日比谷公園の再生整備計画」答申(令和3年3月25日))
「…テニスコートではなく球技広場としたことについて再検討が望まれる。」
「…テニスなど良い環境でスポーツが出来、緑豊かで愛すべき公園。年月を経て成熟した公園で、今の形を変えずに維持していくべきである。」(2件)
「…テニスコートや健康広場などの運動施設は最低限維持。…」
「テニスコートの存続に関すること(62件)(1件には181名の署名付)」
- 都心で交通の便がよく、恵まれた環境の中でテニスが出来る
- 利用者が多くニーズも高い
- 長い歴史がある
- コミュニティや憩いの場である
- テニスの聖地である
- 仕事帰りや休日にテニスを楽しむことができる
- 老若男女が楽しめる生涯スポーツで都民の健康増進に資する
- テニス競技にとって将来を担う若手の育成の観点から有意義である
- 日比谷公園のテニスコートでの思い出がある
- 千代田区の大会などが行われている
- 様々な年代のプレーヤーが一緒に楽しむことができる
- フェンスに囲われながらも公園や周辺施設との親和性を生み出せるテニスコートを残してほしい
- 面数を減らしてでも残してほしい
- 現状のテニスコートを変えずに維持してほしい
- 計画で示されている球技とは何を指すのか明確にすべき
- コートの倍増を希望する
「(日比谷公園の)テニスコートの利用率は休日で100%、平日でも90%以上」(環境・建設委員会速記録第十五号の議事録より)という稼働率を考えるとむしろ面数は増やす事が都民のニーズに確実に応えられます。
なお,こういった都民の意見に対する回答として
テニス等の様々な球技が楽しめる広場とし柔軟な運営を行うことで、都民の多様なニーズに応えていく計画としています。
と述べられていますが,「都民の多様なニーズ」が何なのか,どのように調査し,有意なデータに基づいているのか等が不明です。あるかどうかもわからない「多様なニーズ」のために,稼働率からも明白で確実にあるテニスコートへのニーズが無視されようとしています。
現在1日25枠ある利用枠(5面✕時間帯5個)が,再生整備後に1日何枠になるのか明確ではありません。
都立日比谷公園再生整備計画(中間のまとめ)」に対する都民意見及び対応方針
「日比谷公園グランドデザイン(中間のまとめ)」に対する意見募集の結果(平成30年11月)
「テニスコートは移設、地下化等を図り、例として、京都御苑の「母と子の森」のような空間を目指すべきではないだろうか。」
「緑のコートが周りを木で囲み、レッドクレーやレッドオムニなどの土のコートを採用すれば、都心の中にある洋風の隠れ家のようなコートになると感じている。」
「日比谷公園グランドデザイン(中間のまとめ)」に対する意見募集の結果
日比谷公園オープンハウス開催概要(令和5年8月4日から8月6日)
「テニスコートは公園で最初のテニスコートで人気があるので、残して欲しい。」